ベースディストーションを開発する上で、音圧を維持しつつパンチのあるアグレッシブなサウンドを得ることは矛盾と戦うようなものでした。
タイトさを求めるのであれば低域がサチュレーションしないように低音を抑える必要が有り、多くの場合軽い音色になりがちです。しかし低域を下手にブーストしてしまえば音の飽和を招いてしまいます。
こういった問題の解決策としてレコーディングエンジニアは長い間マルチバンドディストーションというテクニックを使ってきました。Microtubes X7 もまた、こういった問題をコンパクトかつフレキシブルに解決します。
まず入力された信号は、任意で設定が可能なローパスフィルターとハイパスフィルターで2つのシグナルに分岐されます。
ハイパスフィルターを通ったシグナル(中域から高域のみの音)は、その他の Microtubes ペダル達と同じように CMOS 回路によって歪みが加えられます。ローパスフィルターを通ったシグナル(低域のみの音)は、クリーンのままですが任意でコントロールできる コンプレッサーを通ります。
リッチな倍音を持つ歪んだ高域側の音とコンプレッションされたクリーンな低域をミックスすることで、図太い低域を維持しつつアグレッシブなディストーションサウンドを生み出すことが出来ます。
たとえ弦のコンディションが悪かったり、楽器自体の音色が軽かったりブーミーだったとしても Microtubes X7 によって強力な音色のコントロールが可能となります。さらに Microtubes X7 には4バンドグラフィック・イコライザーを搭載し絶大な音色のコントロールを可能とします。
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