Larrivee ( ラリヴィー ) C-10 Dancer *1997

ヘルマン・ハウザーと並ぶ20世紀ドイツ最高のギターと称されるルシアー、エドガー・メンヒを師に持ち、自身の工房からもウイリアム・グリット・ラスキン、リンダマンザー等数々の著名ルシアーを輩出したカナダの大家、ジャン・ラリビー。Larriveeギターはそんなジャン氏の長年の経験で培われたルシアー魂を体現するかのようなギターメーカーです。

 

本器はバンクーバー工場期の人気のある年代の1本。1997年の作品となっており、Larriveeで特に人気のあるCスタイルにダンサーのヘッドインレイが施されております。

 

TOP&材は厳選された見事なソリッドスプルース、SIDE&BACKはインディアンローズウッド、マホガニー材ネック、エボニー材指板&ブリッジ、44.45mmナット幅、647.7mmスケール、X-Brace、フルグロス塗装、クリアピックガード、ダンサーインレイ、ウッド材ボディバインディング、アイボロイド・指板バインディングと、豪華で美しい仕様です。

 

雑味の少ない滑らかで濃密な出音は、いかにもラリビーと言った上質な質感です。しっかりと出力出来る低音は非常に魅力的で、高域もハイポジションまでしっかり伸びます。ギターとして育っており、軽やかなタッチでもボディ全体がダイレクトに鳴ってくれますので、演奏フィーリングは抜群。バランスに優れた、非常に良く出来た1本です。

 

コンディションとしては幾つかの米粒大の打痕や擦り傷などございますが、ボディ&ネック・コンディション共に良好です。ボディサイド(ギターを抱えて肘を置く部分)とボディサイドからバック面にかけて(ギターを抱えて胸が当たる部分)が塗装のただれによる塗装浮きが起きております。(※写真参照)指板には7F付近まで擦れ痕あり。フレットはプレーン弦下ローポジションを中心に残7～8割ほど。弦高は6弦側約2.2mm、1弦側約1.6mm程となります。

 

フィンガースタイルでもフラットピックでも、どちらにもしっかりとハマる懐の広い万能な個体です。

 

 

トップ材：ソリッドスプルース

サイド＆バック材：インディアンローズウッド

指板：エボニー

ブリッジ駒：エボニー

ナット幅：44.45mm

スケール：647.7mm

塗装：フルグロス