Martin マーチン CTM D-45 "Adirondack Spruce & Guatemalan Rosewood" *2015

マーティン社最高の技術によるハンドメイドでの組み上げとカスタムショップグレードと呼ばれる選定材が惜しみなく使用される、現代マーティンの最高峰”マーティンカスタムショップ”。膨大な敷地の僅かな一郭で、熟練の職人のみが配属を許される僅か20人程の精鋭集団。その仕上がりはもちろんスタンダードをあらゆる面で凌ぐ超一級品です。

 

こちらは2015年製のカスタムD-45。NAMMショーの会場で行われたNAMM2015セレクションでの1本。

サイドバック材は見事な杢目で、美しく赤黒い杢色が特徴のグアテマラローズウッド。近年の薄い杢目のものではなく、この当時だからこそ手に入ったブラジリアンローズウッドに酷似した杢目が特徴です。私の記憶ですとこの杢目のグアテマラローズウッドは2017年製ぐらいを最後に見なくなり、現在の少し薄い色味の材へと変化していったと思います。この杢目のグアテマラローズは大変レアで、この時期の材で45スタイルをお探しだった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

トップ材には人気のアディロンダックスプルース。45らしくストレートグレインで綺麗な材が使われております。ブレーシングパターンがフォワードシフトのGEスキャロップの為、軽いタッチでも太く艶やかに立ち上がる抜群の45トーンです。深く響き渡る艶やかな音色が大変心地良く、鳴らしやすい個体ですのでずっと弾いていたくなります。

 

サイド＆バック材には前述した赤黒く美しいグアテマラローズウッド材。この木材は重量的にもハカランダに似ており、サウンドも雑味が少なくクリアでスッと前に出てくる抜けの良さが特徴。力強く前に出て広がるサウンドはマーチンの良さが十分に感じられるクオリティ。これぞD-45と言える個体です。

 

また、ボディバインディングも全てフレイムの出た美しいハワイアンコア材で巻かれており、カスタム感をプラスしています。近年はバインディング材のフレイムも良く出ていたりおとなしめだったりとマチマチになってきていますが、この個体のコアは全体的に綺麗なフレイムが出ております。

 

状態としては非常に良く、クロスでの拭き痕など細やかな擦り傷などはございますが、目立つような傷は無い美品中古。弦高は当店入荷時にセッティングしており、12F上で6弦2.5mm、1弦1.9mm。ネックアングルも良く、元起きやねじれもございません。

 

マーチンカスタムショップの作品の中でも45は製作数自体が少なく、この個体は特に一際存在感を放つ1本。特にこの杢目のグアテマラローズは少ないので、コレクションとしてもお薦め出来る個体だと思います。

 

 

スタイル：D-45

トップ材：アディロンダック・スプルース

ブレイシング材：アディロンダック・スプルース / Xブレイシング・フォワードシフト・Golden Era スキャロップド

サイド＆バック材：グアテマラローズウッド

ネック材：マホガニー(Modified Low Oval / PA Taper)

指板：エボニー

ブリッジ：エボニー (1930 Style Belly / Drop-in Long Saddle)

指板インレイ：Style 45 ヘキサゴン

天神材：グアテマラローズウッド

バインディング材：Highly Flamed Koa

ナット幅：44.5mm

スケール：645mm

ヘッドロゴ：C.F.MARTIN Block Golden Era

ペグ：Grover Gold H97-18GA

トップカラー：クリア