Martin Custom Shop CTM 000-42 Style 1939 "Hide Glue Complete"

2019/6月のマーティンファクトリーツアーにて、本場ナザレスにて良材のみをハンドセレクトしてオーダー致しました世界に１本のカスタムギター。製作はマーティン社最高の技術によるハンドメイドでの組み上げとカスタムショップグレードと呼ばれる選定材が惜しみなく使用される、現代マーティンの最高峰”マーティンカスタムショップ”。膨大な敷地の僅かな一郭で、熟練の職人のみが配属を許される僅か20人程の精鋭集団。その仕上がりはもちろんスタンダードをあらゆる面で凌ぐ超一級品です。

 

こちらは当店でカスタムオーダーさせて頂きました CTM 000-42。 エリック・クラプトンがMTVアンプラグドで使用した事で一躍脚光を浴びた1939年製の00042をカスタムベースとしており、究極のレプリカとされるAuthenticとの棲み分けとして、アジャスタブルロッドを仕込んでいたり、グルー接着されているロングサドルではなく弦高調整しやすいドロップイン・タイプのロングサドルに変更したりと、現代的でご購入後の管理に於いての不安を取り除けるよう工夫したオリジナルモデルとなります。

 

トップ材には現地で厳選したVTS(ヴィンテージトーンシステム)が施されたアディロンダックプルースをチョイス。プリウォーマーチンのように透き通った美しい高域が出るようにとタップトーンが高めで弾力のある木材を大量のストックの中から選び抜いております。

 

サイド&バック材にはこちらもプレミアムグレードのマダガスカルローズウッド材を使用。マーチン社のストックの中でも年々良材が少なくなってきている印象のマダガスカルローズですが、プレミアムグレードを指定して用意してもらっていた木材の中から、特に良いと感じた木目の材をチョイスしております。

 

こちらのモデルの狙いとしては、プレイアビリティや管理に不安を感じる必要がなく、Authenticシリーズのように細部までこだわり抜いた仕様のギターが奏でる素晴らしい音色を楽しんで頂きたいという気持ちからオーダーしました。トラスロッドを仕込むことでネックの反りが簡単に調整可能になり、ドロップインのロングサドルにすることで、更なる弦高調整やピックアップの取り付けが容易になっております。

 

木部の接着にはもちろん全てにニカワを使うハイドグルーコンプリートを採用。新品ですが硬さがなく既に解放感があり、ボディ全体が素材の良さを100%活かした状態で非常に良く鳴ってくれています。ネックシェイプはAuthenticと同じ1939 Style Hand Shapedを指定。ヘッドも30年スタイルを採用し、ペグもあのシールドバックスタイルの限定ペグを取り付けています。

 

このモデルですが、サウンドは圧倒的な仕上がりになりました。骨太でしっかりとした基音を持ちながら、非常に気持ちの良いポイントでほどけ、伸びやかで透き通る倍音感がめちゃくちゃ美しいです！パワーがありますのでしっかりしたタッチでプレイしても様々な表現が可能。新品ですが既にかなり鳴っていますので、今後の成長がどうなっていくのか楽しみで、これぞマーチンの本領と言うべきサウンドです。

 

カスタムショップ製の40番台はどれもマーチンの中で特別な存在ですが、その中でも更に突き詰めたまさにプレミアムな1本です。

 

 

スタイル：000-42 1939 Hide Glue Complete

トップ材：アディロンダックスプルースVTS (ブレーシング：Adirondack / Scalloped 5/16 / Golden Era)

サイド＆バック材：プレミアムグレード・マダガスカルローズウッド

指板：エボニー

ブリッジ駒：エボニー

ネック材：マホガニー

ネック形状：1939 Style Hand Shaped（42.9mmナット幅）

指板マーク：Style 42 Snowflake (Golden Era)

ヘッドロゴ：オールドデカール (Golden Era)

ペグ：Nickel Enclosed Gear