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フレンチホルンの動作不良を予防しよう その1
フレンチホルンの動作不良を予防しよう! 〜その1〜
フレンチホルンは金管楽器の中でも動作不良が起こりやすい楽器です。
故障までいかなくとも、楽器のメンテナンスが必要になるまでの期間を少しでも伸ばすためにできることは色々あります。
どんなに沢山のお手入れ用品を持っていても、どんなに高級な楽器を持っていても、正しい使い方で管理していないと、良い楽器の状態は保てません。
逆に最低限のお手入れ用品でもって長く良い状態で楽器演奏を楽しんでおられる方もおられます。
少しでも楽器に配慮したアイテムとしておすすめしたいのがスライドグリス ジェルタイプです。
▼スライドグリスジェルとは
いわゆるグリスの役目をします。
管が抜ける部分である抜差管に塗布します。気密を保ち、動きをスムーズに、また錆や摩耗を防ぎます。
シンセティックオイルを主成分としており、100%化学合成品です。これにより、暑い夏でもドロドロに溶けず、寒い冬でも固まることはありません。
また、これまでのスライドグリス同様、防錆効果があり、楽器を錆から守ります。 シリコン製の中栓の先が緩やかなカーブ曲線状になっているので、指を汚さず、管のカーブに沿わせて塗ることができます。
▼ヤマハ スライドグリスのラインナップ(2024年6月時点)
*スティックタイプ...5g ジャータイプよりやや固めのグリス。持ち運びやすく、手を汚さずにグリスを塗ることができる。
*ジャータイプ...10g スティックタイプより容量が多い。スティックタイプに比較すると柔らかめのグリスなので特に夏場は溶けやすい。
*ジェルタイプ...12g スティックタイプ、ジャータイプより粘度がある。気温等による状態変化が起きにくいので通年で使いやすい。持ち運びやすく、手を汚さずにグリスを塗ることができる。
*ウルトラハードタイプ...10g 上記グリスに比べて高粘度のグリス。緩くなってしまった管抜差管の滑落防止、またキズや歪みによってできてしまった抜差管内の隙間を埋め息漏れを防ぐ役割も。
▼ジェルタイプのおすすめのポイント
・通期を通して同じ使用感で使える。
・スライドジェル本体の先端がカーブしていて抜差管のカーブに合いやすく、指をつかわなくても伸ばしやすく比較的塗りやすい。
・気温等の影響を受けにくいため、グリスが溶ける等で水分等とともにローター部分に流れてしまうといったことが起きにくい。つまりロータリーの動作不良につながる固着にも繋がりにくいということです。
特に夏場だとスティックタイプ、ジャータイプのスライドグリスだと溶けて流れてしまいやすい場合があります。 抜差管のスムーズな動作、防錆効果の他にスライドグリスは抜差管内の隙間を埋めるという点において楽器の気密性を変化させる役割もあります。 同じ動作、吹奏感を保ちたい方は状態変化が起きにくいジェルタイプを使ってみるのも良いのではないでしょうか。
▼ジェルタイプの使い方
通常のスライドグリスとの違いとしては粘度になり、使い方としては特に変わらず、
通常のスライドグリスと同じように抜差管に塗り、馴染ませ使用します。