Headway ( ヘッドウェイ ) HD-280 A.M CUSTOM *2018

信州の名匠にも選ばれたHeadwayのマスタービルダーを務める百瀬恭夫(ももせ やすお)。

20歳でギター製作の道へ入り、林ギター製作所を経て1977年に現在と同じHEADWAYでのギター製作をスタートさせました。今年でこの道55年になる大ベテランとして、技術的には円熟を迎えながらも引退を間近とした今、その道の集大成となる近年の作品は製作本数も減り、ますます貴重となっております。

 

本器は百瀬氏製作の2018年製ショップオーダー品となるHD-280。マーティンのプリウォー後期リアシフト・スタイルのオリジナルヘリンボーンを意識して製作されたモデルで、アディロンTop、マダガスカルSide&Back、象牙ナットサドル、Waverlyチューナー、ラッカーフィニッシュと拘り抜かれた1本です。

 

スペックは、トップ材はアディロンダックスプルース、サイド&バック材はマダガスカル・ローズウッド、1ピース・ホンジュラスマホガニー材ネック、エボニー指板&ブリッジ、象牙ナット&ロングサドル、43mmナット幅、645mmスケール、Waverly 1129ペグ、アイボロイドバインディング、ヘリンボーントリム、ブラックウッド材ピックガード、ハカランダ材ブリッジプレート、ラッカー塗装となります。

 

サウンドは百瀬さんらしい非常に太く濃度の高い濃密なトーンが魅力。1941スタイルのリアシフト設計だけあり、低音の余分な広がりはなく、その分単音弾きでの1音1音の立ち上がりは非常にクリアで抜群の反応です。サウンドチューニング的にはストロークでの弾き語りよりは単音弾きに向いていると言えます。

 

コンディションは非常に良く、使用感も少ない美品です。ヘッド天神の4弦ペグポストのやや上に目視で分かる打痕がございます。ネックはストレートで弦高が6弦側約2.5mm、1弦側約1.8mmでセッティングしております。フレットは残9割ほどとなります。

 

円熟を迎えた百瀬氏の技術と特別な木材が織りなすサウンド。かなり完成度の高い1本です。

 

 

トップ材：アディロンダックスプルース

ブレーシングパターン：リアシフト・X・スキャロップド(1941 Style)

サイド&バック材：マダガスカルローズウッド

ネック材：ホンジュラスマホガニー1ピース

トラスロッド：有り

ブリッジ材：エボニー

指板：エボニー

スケール：645mm

ナット幅：43mm

ナット材：象牙

サドル：象牙(ロングサドル)

バインディング：アイボロイド

ペグ：Waverly 1129 Ni

塗装：ラッカーフィニッシュ