『C.F.MARTINナザレス本社』
いつ来ても感銘を覚えるマーチン本社。クリスチャン・フレデリック・マーティンが37歳で故郷を旅立ちニューヨークに渡った1833年からその歴史は今でも一族経営で続いています。そんなマーチン1世の旅立ちの年齢をついに超えた38歳の私(村主)が今年も、最高のギターを求めて行って参りました。
出張1日目■それでは早速出発です!
まず、コロナ前の2019年と昨年コロナ明け一発目の2022年のファクトリーツアーレポートが出来ていなかったことを謝罪いたします。。マネージャー職になって色々と余裕がなかったのですが、今年は絶対レポート書くぞ!!と奮い立って今キーボードをタイピングしています!笑
さて、前置きはこの辺で。
今回のツアー参加の目的ですが、もちろんコチラ!!
・当店オリジナルのカスタムショップ製Martinギターのオーダー
・国内未入荷のカスタムショップ製Martinギターの現地買い付け
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9月初旬。場所はいつもの成田空港。
まだまだ夏の暑さが残る中、アメリカはペンシルバニア州ナザレスに向かって出発です。
空港では毎回免税店でタバコをカートン買いするのが習慣だったのですが、円が安すぎて何のお得感も無くなってしまった今日この頃です。。
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ニューアーク国際空港まで片道14時間のフライト。もちろんエコノミー。
僕はこのフライトの事を「修行」と呼んでいます。
どれぐらいこの道のりが長いかと言いますと、どの航空会社の映画リストにも入っている「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの3部作を全て観終えたあとにまだその続編の「ホビット 思いがけない冒険」を観て且つ、2時間も時間を持て余すことが出来ます!!
という事で、到着しました(笑)
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空港から更にバスに乗って約2時間。ようやくいつものホテルに到着です。
成田空港までも約4時間ぐらい電車で移動しているので、乗り物に約20時間乗ってようやく到着のホテルです(笑)
そして、ホテルにも着くや否や、
「マーチン社との会食があるので、荷物だけ置いたらすぐにロビー集合で!!」
とのことで、夜ご飯へ。
そんなこんなで、いつもの如く怒涛の出張初日が幕を閉じたのでした。
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出張2日目■いざ、マーチンファクトリーへ!!
さて、この出張は2日目からが本番!今日からはついにマーチン工場へと出発です!
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コロナが落ち着いた昨年(2022年)のファクトリーツアーから、参加ディーラーが5社程となりました。
その分、国内でのマーチンカスタムショップの希少性も上がったと言えます。
参加人数も少ないので、ホテルからマーチン社への送迎はアジア・オセアニア地域の営業部長をされているリックさんが自家用車で運んでくれます。
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そして到着!!マーチン本社!!
毎年細かく様変わりしていて、いつ来ても色々と変化があって新鮮な気持ちになります。
思えばもう個人的には8度目の訪問。最初に来た時と自分自身、色々と変わったなぁとしみじみ感じます。
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毎年デザインの変わるVIPパス。
今年は新社長のトーマスが提唱する新しいカンパニーカラーの緑が基調となったシックなデザイン。
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さて、エントランスから入って右奥の扉を開けるとそこはもうマーチンカスタムショップです。
今年はどんな木材やギターが眠っているのか、ワクワクしながら門を叩くのでした。
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さて、今回も当店オリジナルスペックのカスタムオーダー品&その木材選定と現地買い付けモデルの厳選です。
満を持してオーダーしてきましたワタナベ楽器店オリジナルモデル2023と買い付けモデル一覧をどうぞご覧ください。
ワタナベオリジナル・カスタムオーダーモデル2023
さて、今年はカスタムオーダーは12本です。
◎7本がコンセプトを持たせた当店オリジナルのフルカスタムオーダー品。(内1本はお客様オーダー品)
◎5本がファクトリーツアー参加だからこそ実現出来る少しお得なカスタムショップのプロモーション企画モデル。
※カスタムショッププロモーションとは
通常のカスタムオーダーよりお買い得価格でカスタムショップへオーダーできる代わりに、オーダー可能な仕様の範囲がマーチン社が定めた範囲内に制限されているモデルのこと。このモデルは現地に行かないとオーダーできません。
今回も長年のカスタムオーダーの経験からコストパファーマンスを最大限に引き出せるよう努力しておりますので、是非楽しみながらご覧ください。
NO.1■
CTM OM-45 Style Gorden Era
Premium Adirondack Spruce VTS / Premium Ziricote
※画像はイメージです
まずはコチラ!ゴールデンエラスタイルのOM-45!
実は昨年2022年のファクトリーツアーでは1本もオーダーしてこなかった45スタイル。。
値段が高騰してしまったために躊躇してのことだったのですが、お客様から「え?45はないんですか?」というお問い合わせが多数あり...「やっぱりお探しのモデルは45なんだな」と反省した経緯もあり。
今年はちゃんと40番台も拘り抜いてオーダーしてきました!
こちらのモデルのスタイルベースは名器「OM-45GE」を基にしております。
トップ材はプレミアムグレードのアディロンダックスプルースのVTS仕様!
やはりトップ材は伝統のアディロンダックスプルース。
せっかくの45なので、もちろんプレミアムグレードを指定。
更にVTS仕様をチョイスしました。この新品でも軽やかでしっかりと低音がブーストされるサウンドが、後述するサイド&バック材とも非常に相性が良いです◎
サイド&バック材はプレミアムグレードのジリコテ材をチョイス!
サイド&バック材にはプレミアムグレードのジリコテ材を指定しました。
「ジリコテ」という木材は数年前から高級材として個人製作家の中では話題の木材でしたが、マーチンでもちょうど昨年辺りからカスタムショップで高級モデルに使用されるようになりました。
これは毎年ファクトリーで木材選定をしている僕の考え方なのですが、マーチンはどうしてもその年その年で材料によって「良いのが沢山ある年」と「不作な年」があります。
マーチンが素晴らしいジリコテを持っているのは2022年に訪問した際に見ていたので知っており、ココボロやグアテマラローズは不作なことを知っていたので、今年はこの「ジリコテ」をサイドバックにするカスタムを多くオーダーしています。
その予感がズバリ的中で、今回のジリコテ材は素晴らしい木材ばかり!!
そして、こういうストックはずっとは続かずに翌年来たらもうあまり良いのが無い。。というのがマーチンの通例ですので、今年はふんだんに使わせて頂きました!
というわけで、こちらのOM-45はこの最強の組み合わせでオーダー。
ジリコテの杢目が本当に見事ですよね!!僕より良い顔してくれているダニーさん(笑)
※この写真右側に居るダニーさんが国内からのカスタムショップの見積を全てして下さっています。
ペグはもちろん、OM-45GEと同じくWaverlyの4062-Gをセレクト。
彫金入りの黄金のWaverlyはやはり憧れますね。
その他の拘りとしては、もちろんネック材は「マホガニー」でブレーシングは「アディロンダックスプルースのゴールデンエラスタイル・スキャロップ」仕様で、「牛骨ナット&サドル」で、「1930年スタイルのベリーブリッジ」で45スタイルの「スノーフレイク指板インレイ」で、縦ロゴも当時の「細めのGEスタイル・バーチカルロゴ」でヘッド裏には「オーセンティック・フィーチャースタンプ」で、ヘッドも1930年代スタイルの「1930 Square Taper」です!!
とりわけ、OMは45は通常では生産しておらず、手にして頂くにはカスタムショップにオーダーするしかない状況ですので、是非お探しだった方はこのギターにご期待ください!
というわけで、以下の仕様でオーダーしておりますので、お楽しみに!
CTM OM-45 Style Golden Era
トップ材:プレミアム・アディロンダックスプルース VTS
サイド&バック材:プレミアム・ジリコテ
指板&ブリッジ駒:ブラック・エボニー
ブレーシング:アディロンダックスプルース(GEスタイル・スキャロップドX)
ネック:マホガニー/Mod Low Ovalプロファイル(44.5mmナット幅)
ペグ:Waverly 4062-G
ヘッドインレイ:45 BLOCK Golden Era(戦前縦ロゴ)
指板インレイ:45 スノーフレイク ロング
ブリッジ形状:1930スタイル ベリー(ロングサドル)
フィニッシュ:エイジングトナー
2024/10月~2025/6月頃までに順次入荷
NO.2■
CTM 000-45
Italian Alpine Spruce / Premium Zilicote
※画像はイメージです
はい!こちらも大人気の000-45。
OM45と同じくカタログ外モデルながら、こちらも非常に問い合わせの多きモデルですのでオーダーいたしました!
トップ材は純白のイタリアン・アルパイン・スプルース!
トップ材はイタリアン・アルパインスプルースをチョイス。40番台の仕様にするとこのアルパインスプルースのしなやか且つキラリとした倍音感が物凄く綺麗なんですよね。
イタリアンアルパインは選定すればスタンダードクラスの中にも極上の材があるので、敢えて通常グレードの中から厳選してコストパフォーマンスを高めました!プレミアムグレード指定すると45だとそれだけで10万以上は販売価格が上がってしまいますので。。
サイド&バック材は僕の好みの杢目だったグアテマラローズウッドをチョイス!
グアテマラローズは今やオーセンティックシリーズを中心にマーチン社の主力の木材。
音色はすっと透き通った硬質なローズの音で、癖が少なく非常に扱いやすい材。
僕も個人的に大好きな材料です!!
特にイタリアンアルパインと合わせると非常に艶っぽくセクシーな音色に出来上がりますので、柔らかい音色に仕上がる000の45にピッタリだと思います!
その他の拘りとしては、もちろんネック材は「マホガニー」で、ペグは「Waverlyの4060 Gold」、ブレーシングは「アディロンダックスプルース」仕様で、「牛骨ナット&サドル」で、「45スタイルのスノーフレイク指板インレイ」スタイルで、縦ロゴも当時の「細めのGEスタイル・バーチカルロゴ」でヘッド裏には「オーセンティック・フィーチャースタンプ」で、「44.5mmナット幅」で「ロングサドル」です!!
厳選した木材でオーダーした至極の000-45。大変お薦めです!!
というわけで、以下の仕様でオーダーしております。
CTM 000-45
トップ材:イタリアン・アルパイン・スプルース
サイド&バック材:グアテマラ・ローズウッド
指板&ブリッジ駒:エボニー
ブレーシング:アディロンダックスプルース(スキャロップド・X)
ネック:マホガニー/Mod.Low Oval(44.5mmナット幅)
ボディバインディング:45 Marquis Antique White
ペグ:Waverly 4060-G
ヘッドインレイ:45 BLOCK Golden Era (戦前縦ロゴ)
指板インレイ:45 Snow Flake
フィニッシュ:クリアラッカー
2024/10月~2025/6月頃までに順次入荷
NO.3■
CTM D-45
Premium European Spruce VTS / Premium Hawaiian Koa
※画像はイメージです
そして、お次はD-45!
何とコチラのギターはこのファクトリーツアー直前の成田空港にいる際に、お客さんより「村主さん行ってらっしゃい!あと、宜しければこんなギターが作れるなら注文するのでもし出来そうなら教えて下さい♪」という感じにご注文頂きました!笑
その仕様がこのヨーロピアンスプルースのVTS仕様トップとプレミアムグレードのフィギュアードハワイアンコアのD-45!
気軽にご注文頂いたのですが、この仕様でD-45って300万円位しますからね...!(笑)いやぁ、本当にそんな風に僕もギターオーダーしてみたい!!
しかし、実はここで少し困ったことが一つ。
マーチンのハワイアンコアの在庫はその年によって良いのがあったり、酷かったり、あまりにもマチマチで45クラスのギターをオーダーするのは本当に「賭け」なんですよね!
何百万もするギターなのに杢目は残念、、、
なんて事になったら怖すぎます。。
なので、お客さんには「良い杢目の物があったらオーダーしますが、気に入ったのが無ければまた来年という事で。。」とお伝えしました。
さて。。。
そんなこんなで緊張の対面。。。
今年のマーチンのプレミアムグレードコアの出来は如何に。。。
どどん!!!
あまりにも美しいフィギュアード杢のハワイアンコアを発見!
いやぁ、、これは当たりでしょう!!!!
コアが運ばれてきた瞬間めっちゃ緊張しました!!笑
これなら僕も文句なしとのことで自信を持って選定しました。
この画像のようなコアはお金を出しても用意してくれないことが通例ですので、今回はたまたま運が良かったという結果かなと思います。
トップ材のヨーロピアンスプルースのVTS仕様ですが、こちらは注文を直前にマーチン社に伝えたので用意が出来なかったようで現地選定は断念。
ですが、プレミアムグレードで指定してきましたので、素晴らしい材を選んでくれることは間違いないでしょう♪
という事で、こちらも出来上がりは大体1年から1年半後といったところでしょうか。
出来上がりが楽しみなギターがまた1本増えました。
こんな感じで、毎年お客様が希望のカスタムオーダーを叶えるために、マーチン社を訪れるこのタイミングでオーダーを頂ける案件もいくらかございます。
もし気になる方がいらっしゃれば、来年の夏ごろまでにお声がけ下さい♪
NO.4■
CTM OM-42
Premium Adirondack Spruce VTS / Premium Ziricote
さて、先程OM-45をご紹介しましたが、こちらはOM-42!!
※画像はイメージです
ポール・サイモンのシグネチャーモデルで有名な人気モデルのOM-42。
45とは違ってブリッジの両サイドに6ポイントのスノーフレイク・インレイが追加されたりと素敵なルックスも推しポイント!
こちらのモデルもプレミアムグレードのジリコテ材を使用した唯一無二のモデルに仕上げます。
一度見たら忘れないような美しいプレミアム・ジリコテをチョイス!
素晴らしい杢目です。
良いジリコテ材ほぼ独占させて頂きました!
やっぱり木材の質やグレードは一生モノのギターには必要不可欠。
こだわりに拘り抜かれた木材を使ったギターを所有したいですよね。
柾目で美しいこれぞプレミアムグレードのアディロンVTS仕様材をチョイス!
今回のオーダーで選定したプレミアムグレードのアディロンダックスプルースのVTS仕様は、かなり良い材を確保できました!
抜けが良く低音の反応が非常に良くなるヴィンテージトーンシステムはサイドバックのジリコテ材とかなり相性が良いので、出来上がりが楽しみでなりません。。
その他の拘りとしては、もちろんネック材は「マホガニー」でブレーシングは「アディロンダックスプルースのゴールデンエラスタイル・スキャロップ」仕様、「牛骨ナット&サドル」で、「1930年スタイルのベリーブリッジ」で、「45スタイルのスノーフレイク指板インレイ」で、縦ロゴも当時の「細めのGEスタイル・バーチカルロゴ」でネック裏には「オーセンティック・フィーチャースタンプ」で、「Waverlyの4060ゴールドペグ」で「ロングサドル」の仕様です!!
45より42が好きという方も多いと思いますので、こちらのモデルも是非ご期待ください♪
以下の仕様でオーダーしております。
CTM OM-42
トップ材:プレミアム・アディロンダックスプルースVTS
サイド&バック材:プレミアム・ジリコテ
指板&ブリッジ駒:ブラック・エボニー
ブレーシング:アディロンダックスプルース(GEスタイル・スキャロップドX)
ネック:マホガニー/Mod Low Ovalプロファイル(44.5mmナット幅)
ペグ:Waverly 4060-G
ヘッドインレイ:45 BLOCK Golden Era(戦前縦ロゴ)
指板インレイ:45 スノーフレイク ロング
ブリッジ形状:1930スタイル ベリー(ロングサドル)
フィニッシュ:エイジングトナー
2024/10月~2025/6月頃までに順次入荷
さて、ここからご紹介するのは僕が「これ絶対カッコ良いけど市場に無いから是非ともオーダーしたい」と考えた40番台ギター達です!!
NO.5■
CTM 000-42 Style Pre-war
Premium Adirondack Spruce VTS / Premium Ziricote
※画像はイメージです
お次はこちら!000-42として非常に有名な、エリック・クラプトンがMTVアンプラグドで使用していた戦前スタイル。
指板のインレイが5フレットから始まるStyle 42 Snowflake(Short)や、ヘッドロゴは通常の横ロゴデカール、指板とヘッド周りのバインディングが入らないという通常より簡素なルックスながら、このスタイルの000-42に拘りや憧れをお持ちの方は多いでしょう!
この仕様も現在は生産されておりませんので、カスタムショップならではの復刻となります。
S&B材はこちらも素晴らしい杢目のプレミアム・ジリコテ材をチョイス!
TOP材も選び抜いたプレミアムグレードのアディロンダックのVTS仕様。
このモデルにもトップ材にはアディロンダックスプルースのヴィンテージトーンシステムを選びました。もちろん40番台なのでプレミアムグレード。
これは、サイドバックのジリコテがやや重めの木材なのでバランスを取る為で、トップ材をVTS材にすることで反応が早く軽快さを出し、新品で出来上がった状態から鳴りやすく演奏性を高める狙いがあります。
その他の拘りとしては、ブレーシングパターンは「フォワードシフトXブレーシング」の「GEスキャロップド仕様」となります。もちろんネック材は「マホガニー」で、「牛骨ナット&サドル」で、「戦前スタイルのヘッドシェイプ」で、「ヴィンテージベリーのブリッジ」で「ロングサドル」で「Waverly4060ゴールドペグ」です!!
このギターはスタイル的にも木材グレード的にも全てにおいてハイクオリティで間違いのない1本となっております。
以下の仕様でオーダーしております。
CTM 000-42 Style Pre-war
トップ材:プレミアム・アディロンダックスプルースVTS
サイド&バック材:プレミアム・ジリコテ
指板&ブリッジ駒:ブラック・エボニー
ブレーシング:アディロンダックスプルース(GEスタイル・スキャロップドX)
ネック:マホガニー/Mod Low Ovalプロファイル(44.5mmナット幅)
ペグ:Waverly 4060-G
ヘッドロゴ:Old Style Gold(横ロゴ)
指板インレイ:42 スノーフレイク ショート
ブリッジ形状:1930スタイル ベリー(ロングサドル)
フィニッシュ:エイジングトナー
2024/10月~2025/6月頃までに順次入荷
NO.6■
CTM 0000-28
Italian Alpine Spruce / East Indian Rosewood
こちらのモデルは、お客様より案を頂いたクアドラオー・モデル。またの名をStyle "M"になります。
2ピース・バックのクアドラ・オー・モデルとしては有名なのがM-38がありますが、それをブラッシュアップしたようなモデルになります。
ロングスケールながら薄くて小振りな000ボディが合わさった「OM」スタイルを好むお客様は多いと思いますが、「もっとローが出れば尚良し。」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
この16インチのボディ幅を持つこのクアドラオーは、ビートルズのプロデューサー、ジョージ・マーティンが愛したモデルとしても有名。
OMよりも豊かな低域と箱鳴り感が得られ、ドレッドノートよりも纏まりあるピントの合ったサウンドは、スタジオ録音に最適と太鼓判を押されたギターです。
さて、そんなこちらのモデルの木材の組み合わせは以下になります。
TOP板は柾目で純白のイタリアン・アルパイン・スプルース!選びに選びました!
S&B材も選び抜いた黒系のインディアンローズウッド!!美しいです。
木材を2枚並べてみると端正で美しいですね。
こういった細かい選定が出来るのがファクトリーツアー参加の醍醐味と言えます。
更に拘りポイント!28ながらヘッドはC.F.Martinの縦ロゴ仕様!!
28仕様ですが、ヘッドロゴはカスタムオーダー品らしく縦ロゴにしてみました!
しかも戦前スタイルの細いタイプです。
こういった拘りを出せるのが現地オーダーカスタムの良い所ですよね。
その他の拘りとしては、「スキャロップド"X"ブレーシング」、ネック材は「マホガニー」、「牛骨ナット&サドル」で、「ジグザグのバックストリップ」で「Waverly4060ゴールドペグ」で、「天神板もグロスフィニッシュ仕様」の豪華な見た目となっております。
出来上がりをご期待ください。
M-38をブラッシュアップしたような、唯一無二のクアドラオーモデルとなります。
以下の仕様でオーダーしております。
CTM 0000-28(M-28)
トップ材:イタリアン・アルパイン・スプルース
サイド&バック材:インディアンローズウッド
指板&ブリッジ駒:ブラック・エボニー
ブレーシング:Xブレーシング(スキャロップド)
ネック:マホガニー/Modified Low Oval(44.5mmナット幅)
ペグ:Waverly 4060 GOLD
ヘッドインレイ:C.F.Martin Block Golden Era
指板インレイ:ダイアモンド&スクエア・ロング
フィニッシュ:エイジングトナー / ヘッド天神&ボディ・グロスフィニッシュ/ネック・サテン
2024/10月~2025/6月頃までに順次入荷
NO.7■
CTM OM-28
Premium European Spruce VTS / Premium Ziricote
さて、こちらが当店で木材選定をしてコンセプトを持たせたオリジナルのフルカスタムオーダー品としては最後の1本となります。
やはり当店一番人気のOMモデル!!
そして木材はここでも「ジリコテ」!!!
良い木材があるときは一気に確保した方が良いというこれまでの経験も兼ねて、せっかくの最高ランク材を目の前にオーダーしないわけにはいきませんから!こちらのモデルにも最高の1枚を選びました!
妥協無しのプレミアムグレードのジリコテ!!!!!
ファクトリーツアーでの木材選定の良い所は、45だろうが28だろうがモデルに関わらず、指定すれば全てプレミアムグレードで仕上げることが可能なところ。
通常のスタンダード品ですと「28だとここまでのグレード。」「45ならこのグレード。」という感じで木材グレードは指定されています。
ただ、今回のようにカスタムオーダーでしたら「28のギターをオーダーして、木材グレードは全て45と一緒」というようなことが可能です。
なんなら、現地木材選定をすれば普通の45を遥かに凌ぐクオリティの28モデルを製作することだって出来てしまうのです!
トップ材はプレミアムグレードのヨーロピアン・スプルースVTS!!!!!
こちらのギターのトップ材にはヨーロピアンスプルースのVTS仕様をチョイス。
やはりジリコテをサイドバックにするならトップ材はVTSが活きると思います。
ヨーロピアンスプルーストップにすることで、ややドンシャリながらも煌びやかな高域とジリコテの持つ豊かなローエンドと合わせる狙いがあります。
28スタイルではありますが、出来上がりがめちゃくちゃ楽しみな1本になっています!
その他、以下の仕様でオーダーしております。
CTM OM-28
トップ材:プレミアムグレード・ヨーロピアン・スプルースVTS
サイド&バック材:プレミアム・ジリコテ
指板&ブリッジ駒:ブラック・エボニー
ブレーシング:Xブレーシング(スキャロップド)
ネック:マホガニー/ロープロファイル(44.5mmナット幅)
バックストリップ:ジグザグ
ペグ:Waverly 4060
指板インレイ:ダイアモンド&スクエア ロング
ブリッジ形状:ヴィンテージベリー(ロングサドル)
フィニッシュ:エイジングトナー
2024/10月~2025/6月頃までに順次入荷
以上の7本が木材選定を行った当店オリジナルのカスタムオーダー品となります!
細部に渡って拘った仕様となっておりますので、拘りのあるオーナー様は是非ご検討ください。
【Custom Shop Promotion Model】
以下の5本はカスタムショップ・プロモーションでオーダーしたモデルをご紹介。
※カスタムショップ・プロモーションとは
名前の通り、マーチン社がカスタムショップを世界に広めるために用意したプロモーション企画。
上記で紹介したギター達のように細部に渡ったカスタムや木材選定は叶いませんが、通常のオーダーより価格をお安くオーダー受注してくれるコストパフォーマンスに優れた企画となります。
①CTM 00-28
トップ材:イタリアンアルパイン・スプルース
サイド&バック材:グアテマラ・ローズウッド
トップフィニッシュ:クリア
②CTM 000-28
トップ材:プレミアム・シトカ・スプルースVTS
サイド&バック材:ジリコテ
トップフィニッシュ:エイジングトナー
③CTM 000-28
トップ材:イタリアンアルパイン・スプルース
サイド&バック材:グアテマラ・ローズウッド
トップフィニッシュ:クリア
④CTM OM-28
トップ材:イタリアンアルパイン・スプルース
サイド&バック材:ジリコテ
トップフィニッシュ:クリア
⑤CTM OM-28
トップ材:プレミアム・シトカ・スプルースVTS
サイド&バック材:グアテマラ・ローズウッド
トップフィニッシュ:エイジングトナー
以上の28スタイルをオーダーしております。
木材選定はマーチン社のカスタムショップクラフトマンが担当してくれますので、どれも素晴らしいモデルになることは間違いなしかと思います。
これらも来年の秋以降に順次入荷してきますので、是非お楽しみに!!
カスタムショップ買い付け品ご紹介
さて!ここからは直接現地買い付けした1オフのカスタムショップ製ギターをご紹介!
今年もとても良いモデルが当店にやってきます!
これまでは、定番のジャンケンやパター勝負などw
様々な形で切磋琢磨してきた我々参加ディーラーですが、コロナ以降ではファクトリーツアーに参加する楽器店も全部で5社とかなり少なくなりましたので、今回はドラフト制となりました!
第一希望が被ってしまうとそこでジャンケン。
負けてしまっても二巡目に行く前に別の第一候補を確保できますので、かなり良心的な内容となりました(笑)
そんな中、僕が目をつけて日本へ持ち帰ったのは以下の4本です!
①CTM HD-28 Madagascar
1,080,000円(税込)
HD-28/Adirondack Spruce TOP/Madagascar Rosewood S&B
なんと、2022年に受注中止となり惜しまれながらも手に入らなくなってしまった"マダガスカルローズウッド"材を使用したHD-28!!!しかもアディロンTop!!!
マーチン社に行くと毎回用意してくれているこの完成品ピックのイベントのギター達は、お客様のオーダー品ではなく、カスタムショップのクラフトマンが新しい仕様や新入荷の木材などを使って自由に製作したギターたち。
恐らく何らかの理由で1セット残っていたマダガスカルローズウッドを使って作ってくれた1本だとは思うのですが、これを手に入れられたのは超ラッキーでした!!
マダガスカルローズウッド材特有の低音の豊かさ、甘さ、艶感は他の木材では決して味わえない中毒性がありますからね。。
今後の材の入荷次第ですが、、昨今の木材事情からいくとこうして新品で完成品を手に入れられる機会はこれが最後になるかもしれません!!
今やスーパーレアな1本!!お見逃しなく!!
◆商品はコチラ↓
Martin Custom Shop CTM HD-28 "Adirondack Spruce & Madagascar Rosewood"
②CTM D-28 Wild Grain IndianRosewood
924,000円(税込)
D-28/Sitka Spruce TOP/Wild Grain Indian Rosewood S&B
こちらは鳴りも杢目も気に入ったので買い付けたD-28のカスタム品。
サイド&バック材ににはワイルド・グレイン・インディアンローズウッドと呼ばれる、非常にレアな杢目の出たインディアンローズウッド材が使用されております。
この虎のような杢目がもの凄く気に入りました!!
トップ材も厳選された非常に美しいシトカスプルース。流石はカスタムショップ。
アヴァロンのロゼッタ(口輪)やモザイクのバックストリップなど、D-45と同じ仕様になっている部分も高級感があり、ボディのバインディング材はフレイム・ハワイアンコア材で美しく巻かれています。
このワイルドグレインのインディアンローズウッドは見た目だけではなく、サウンドも普通のインドローズに比べてちょっと柔らかくて低音がブーストされる感じで鳴ってくれるので、トーンウッドとしても優秀なところが僕的にはお気に入りポイントです!
他人とは違ったワンランク上のニッパチをお探しの方には是非候補に入れて欲しい1本です!
③CTM D-18 Quiited Pommele Sapele
825,000円(税込)
D-18/European Spruce TOP/Quilted Pommele Sapele S&B
お次はコチラ!!
超レアウッドの極上杢のフィギュアード・サペリ材をS&Bに使用したD-18のカスタム品。
「ポメレ」は木材業界で斑紋を意味しており、Desert Sceneシリーズでも使用されていた高級木材。
コチラは18スタイルではありますが、ボディバインディング材として贅沢に使用されたマダガスカルローズウッドとの組み合わせも相まって、ルックスは非常に高級感があります。
トップ材には美しい杢目のヨーロピアンスプルースを使用しており、妥協の無い大変贅沢なモデルに仕上がっています。
他人とは違ったワンランク上のニッパチをお探しの方には是非候補に入れて欲しい1本です!
④CTM 00-18 Premium Sitka Spruce
682,000円(税込)
00-18/PREMIUM SITKA SPRUCE TOP/MAHOGANY S&B
最後の1本はこちら!人気の00-18!
カスタムショップらしいハイクオリティで、トップ材が45シリーズと同じプレミアムグレードとなっています!
小振りですが音量もしっかりあって、気持ちの良いマホガニーサウンドを奏でてくれます。
特に僕自身が00-18が大好きなので、今回のモデルは是非とも持って帰って来たかったのでGET出来て大満足!
楽しみにお待ちください!
あとがき..
さて、今回も長丁場となりましたが最後までのお付き合いありがとうございました!
当店のカスタムオーダー分に関しては、とにかく現地選定の利を活かして、プレミアムグレード木材をふんだんに使いまくってきました!完成をお楽しみ下さい!
そして、去年もその前もその前も書きましたが。。
「オリジナルのマーティンを最高の素材で作ってきて欲しい!!」
マーティンをこよなく愛するお客様!大募集です!
自信を持って最高の木材をハンドセレクトさせて頂き、最高の1本をオーダーしてきます!
特に欲しい仕様なほど、市場に無かったりするのがあるあるですよね。。
今年の訪問でもお客様からのオーダーを頂き、選定&カスタムオーダーさせていただきました。
マニアックな仕様にも全て対応致しますので、ご要望があればお気軽にご連絡下さい。
まずはお見積もりから始めて頂けますので、村主宛に何でもお申し付けください。
ワタナベ楽器店 京都本店
TEL:075-231-2778
Email:honten@watanabe-mi.com
担当:村主(すぐり)